令和5年度鳥取県一般会計予算案の概要

令和5年度鳥取県一般会計予算案の概要

予算案の総額 約3350億円

当初予算については、統一地方選挙を控えていることから、年度当初から対応が必要なものを中心に「骨格予算」として編成する。他方、一刻の猶予もない新型コロナ感染症対策やコロナ禍・物価高騰を乗り越える対策などについては、緊急性を考慮した上で積極的に予算計上した。

1.コロナ禍・物価高騰特別対策 約65億円

・コロナ禍・原材料価格高騰等で売上や粗利が減少した事業者への投資支援や期日一括返済融資を活用し、伴走支援・相談体制を強化

・離職者の正規雇用を促す支援金の対象を拡充

・団体旅行バスや観光周遊タクシーの支援、お食事クーポン券など観光・飲食の需要回復策を講じる

・鉄道運行支援、バス・タクシーのドライバー確保や経営力強化、燃油代高騰に伴う運送業・公衆浴場・私立学校支援等の対策を講じる

・酪農・養鶏等の飼料代助成

・生活困窮者への光熱費助成、自立・就労支援などの生活再建への環境づくりを強化 など

2.命と健康、安心安全 約155億円

・新型コロナ五類化検討も見据えつつ、必要な検査・医療提供体制を確保する

・後遺症外来体制の強化、感染症専門人材の育成を図る

・ビッグデータ活用による健康づくり、オンラインによる認知症予防、ひきこもり、ヤングケアラー、ひとり親家庭、認知症など、地域の「支え愛」で温もりのある社会づくりを進める

・災害ケースマネジメントの社会実装、原子力防災拠点整備、通学路安全確保  など

3.人が輝く未来 約108億円

・国際バカロレア校開校、部活動の地域移行に向けた環境整備など学校教育のレベルアップ

・「鳥取県未来人材育成奨学金」の対象となる業種を追加するなど未来を担う人づくりを進める

・全国に先駆け「鳥取県版アドボカシー制度」を本格導入し、子どもの権利救済の制度的保障を図り、児童相談所のICT活用体制を充実しつつ、総合事務所と一体化し、緊急時の機動的応援体制を確保する  など

4.ポストコロナのふるさとづくり 約193億円

・新たな働き方や価値観の変化を本県の活力につなげるため、「とりふる」を活用した若者のIJUインターン促進、ビジネス人材の移住支援を行う

・リスキリングや事業継承の促進など、県内産業・雇用の振興を図る

・鳥取砂丘を活用した宇宙関連産業の育成や建設業の先端技術実証なども進める

・農林水産業においては、担い手確保、乳業・漁業も含めた生産基盤整備支援等を展開

・観光も含めた鉄道の利用を促進し、国際誘客や大阪・関西万博の出展準備など観光振興を図る

・省エネ診断資格業者育成 など

●議案第22号 令和4年度鳥取県一般会計補正予算

この度の大雪被害に対し、園芸ハウス・果樹棚・畜舎・林業施設等の復旧や葉折れ白ネギなどの販売促進などの対策を講じ、コロナ禍克服に向け中小企業事業継続のための基金を積み増すなど所要の事業を計上した結果、46億2千9百万円余を減額。補正後の令和4年度予算総額は4287億4千6百万円余となった。

◆予算関係以外の主な議案

・「鳥取県立高等学校等設置条例」の改正

不登校、病気等の理由により就学できなかった方に夜間中学校「鳥取県立まなびの森学園」を新たに設置する。

・「鳥取県新型コロナウイルス感染拡大防止のためのクラスター対策等に関する条例」の改正

公衆衛生上緊急の対応を要する感染症でなくなったと認められる場合には、施設の使用停止、公表、勧告等のまん延防止措置について、感染の実情等に即し適用しないこととする